passportとは、WANDERLUST(有限会社マイピア)が発行する冊子本。
パンのこと、お店のこと、WANDERLUSTの取り組みのご紹介。
シェフ大村が会いたい人に会いに行くインタビュー企画や、コラムなど。
お店と地域の方々とを結びつけるメディアを目指しています。
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WANDERLUST passport vol.02
発行:有限会社マイピア
編集長:大村田(WANDERLUST)
編集/写真:寺居和美(AIR)
デザイン:善養寺良子
タイトルロゴ:Maniackers Design
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WANDERLUSTのある、太田市街地から車で15分ほど行くと、景色ががらっと変わり、ゆったりとした田園と住宅の中に、突如、モダンな外壁と気持ちのいいテラスを備えたコンヴィヴィアリテ イチノセが現れます。
お店にお伺いすると、一ノ瀬さんと奥様の真砂さんが素敵な笑顔でお迎えくださり、ディナー営業時間前の店内は、お客様をお迎えする準備が整い、ちょっと背筋がピンとするような緊張感がありつつも、ソファに腰を下ろすと、なんとも居心地のよい落ち着いた空間で、楽しくお話を聞くことができました。
─ まずは、お二人の出会いからお聞ききしていいですか。
大村 奥様がお店に来店してくださって。
真砂 太田と言えば、マイピアさん、美味しいパンで有名ですからね。
大村 それまでは、他店のパンをご利用だったんですが、うちのパンに切り替えていただいて。
一ノ瀬 わがまま言い放題でも聞いてくれるので(笑)もう、かれこれ10年のお付き合いになるよね。
大村 ええ、もう、10年か、そうかぁ、そんなになりますか!
一ノ瀬 お付き合いは長いけど、なかなかゆっくり話ができる機会もないからね。でも、田くんすごいですよね、ドイツで世界大会に出たりしてね。ああ、太田にもこういう人がいるんだなぁと。
─ お二人の共通点として海外経験がありますよね。
一ノ瀬 僕は、フランスに1年。修業時代のお店が、二つ星レストランだったんですが、山の中にあるレストランで、人よりも牛のほうが多いような村でした(笑)フランスあるあるなんですけど、そのレストランのためだけに人が訪れる、というような場所だったんです。
─ フランス滞在時、旅行はしましたか
一ノ瀬 フランスはじめ、スペイン、イタリア、スイスを旅しました。中でも、学生の時に行ったバルセロナがとても印象的でしたね。食べ物もそうですが、街がとてもよかったんです。なので、新婚旅行で、奥さんとふたたび訪れました。ものが安くていいので、買って来てホテルで食べたりして楽しんだよね。
真砂 そうですね。
大村 僕は、仕事では、フランスとドイツですね遊びでは他にもいろいろと。自分がフランスで研修に行ったところは、18区だったんですけど、すごく治安が悪くて、夜中の2時くらいに出勤するんですが、ガラの悪い人に絡まれる毎日でした(笑)食べ歩きは好きですね。
─ 一ノ瀬さんもやはり、いろいろなお店に行くんですか?
一ノ瀬 奥さんも食べ歩きは好きなので、よく二人で行きますよ。僕はどうしても、フレンチに行きたいけど、田くんは幅広いですよね。
大村 僕は雑食なんでね、なんでもありです(笑)
一ノ瀬 フレンチも行くよね?僕より行ってますよ!(笑)今は、もう本当に情報も早いし、美味しいお店も多い。パンもフレンチもそうですが、日本はレベルが高いなと感じますね。日本人の勤勉さですかね。海外のものを取り入れて、ブラッシュアップして、その上をいってしまう。昔からの日本人のお家芸ですよね。
真砂 フランス時代の想い出と言えば、ヒッチハイクして旅してたそうなんですよ。
一ノ瀬 そうそう、山の中のレストランの修業時代に、来るか来ないかわからない車をまってヒッチハイクしてましたね(笑)でもね、来たら百発百中で乗せてくれるんですよ。
大村 自分、日本でもやってましたよ。
一同 ええ?日本で?
一ノ瀬 どこまで?
大村 東京から長野までとか、スノーボードの板抱えて(笑)
一ノ瀬 そうなんだ、時々、インターの近くにいると乗せてあげたくなるんですよね。
大村 だいたい自分は、海外でも、地元の人しかいかないようなところにすごくテンションあがるんですよね。ひとりでスペインに行ったときにビールが全然伝わらなくて、知らないおじちゃんが飲んでたビールを貸してくださいって言って、これこれ!って言ったら、セルベッサ!って言われて、ビールのビの字もなかったわって、まわりのみんなが大爆笑していました。そんなんが多いですね。
一ノ瀬 最近だと、なかなか行けないので、行くとなると、行きたいお店が詰まっちゃってて、その場でというより、行くお店を決めて行きますね。ドイツはどんな感じですか?
大村 治安は悪くないですね。人はいい人が多いです。ただ料理は、3日であきちゃいました(笑)豚肉とジャガイモがずっと続く。野菜がない、みたいな。
一ノ瀬 シャルキュトリーは?
大村 シャルキュトリーは充実してますね!でもまぁ、肉が多いですよね。
一ノ瀬 ドイツは行かなかったんだけど、アルザスには行ったんでね。ほとんどドイツ文化だから、食が豊富だよね。ドイツとフランスって明確に違いってあるんですか?
大村 ああ、ドイツでも北のほうへいくとライ麦が多くて、南はやっぱり小麦のパンが多いですね。ドイツはフランスとは作り方が違うんですよね。フランスのパンはどちらかと言うと食べ口が軽い感じがして、ドイツはずっしりして る感じですかね、ざっくり言うと。
一ノ瀬 フランスはパン文化ですよね。朝はクロワッサンとパンオショコラとブリオッシュ、街歩いてるお母さんは10本くらいバケット抱えてるしね。本当にこういう世界なんだな、とちょっと感動したのを覚えてますね。
─ WANDERLUSTのパンを選んだ理由をおしえてください。
一ノ瀬 美味しいから、ですよね、やっぱり。だから10年使い続けます。
大村 ありがとうございます。そうでも、バケットはうちのレシピですけど、プチパンは一ノ瀬さんのご要望が加わったレシピになっています。
一ノ瀬 ちょっと、こうしてくれる?というとすぐ対応してくれるところがすごい!バケットの美味しさも他にない、噛めば噛むほど美味しい。
真砂 お好きな方はすごくおかわりくださいとおっしゃられますね。
一ノ瀬 あとは、クロワッサンすごく好きなんですよね。田くんのところより美味しいクロワッサンには出会えないよね。生地を本格的に変えてから、パリって一枚剥がれるような、あんな風にパリパリに焼き上げるクロワッサン、東京でもなかなかないと思いますよね。WANDERLUSTのクロワッサンはちょっと感動的です。
インタビュー:岡田ジュン(AIR) 記事/写真:寺居和美(AIR)
群馬県太田市只上町1321-1 TEL.0276-49-5784
昼12:00~15:00(L.O.13:30)/夜18:00~22:00(L.O.22:00)
定休日:毎週日曜日・第3月曜日
完全予約制 ※ご予約は前日までにお願いいたします。
http://www.convivialite-ichinose.com/